誰にでもできる仕事だからと逃げないで

誰にでもできる仕事に時間を奪われないで - 人生の扉を開けよう

の記事を読むと、じゃ、私ルーチンワークやりません!みたいな勘違いをされては困るということで補足します。

 

 あくまで私の経験からいえばですが、誰にでもできる仕事には3通りあります。

  ①仕事を覚えるために必要な最初の一歩としての「誰にでもできる仕事」

  ②会社から長く続けることを前提とされていない「誰にでもできる仕事」

  ③本当は誰にでもできないけれど、「誰にでもできる仕事」と思われている仕事

 

 ①の仕事を覚えるために必要な最初の一歩は、新入社員が任せられるような仕事です。仕事のイロハがわかったり、会社によってメールの送り方や、書類の綴じ方一つとっても違うので、それを学ぶための仕事です。決して難しくはなく、すぐに誰にでもできるようになる仕事。

 前回の記事で問題にしたのは、②の会社から長く続けることを前提とされていない「誰にでもできる仕事」ですね。

 そして、③周りから、または、自分も「誰にでもできる」と誤解されている仕事です。これ、女性の事務職の方は結構多いのではないでしょうか。

仕事だけを簡単に説明すると、それって誰でもできるよね?と思われるけど、実は、誰にでもできなかった・・・みたいなこと、仕事の引継ぎでありませんか?また、企業で長く同じ部署に勤めている女性は、仕事以外の知恵袋的な役割を担っていることも多く、〇〇年前のあのお客さんの話をしてもわかってくれるし、取引先の企業の情報も実は営業マンよりも知っていたりすることもある。これは個人差があるので、なんともいえませんが、そういう仕事以外の役割が大きい人は確かに企業の中に存在します。

 

 この③のパターンは、メインの仕事は、伝票処理だったり、来客対応だったり、データ入力や書類整理だったりと一見誰にでもできるところが問題で、普段接していない人や、周りの人が何をしているか興味がない上司からみると、これって簡単だよね?と見えてしまう。でも、その人がもっているいろんな情報や、実は伝票処理1つにしても、マニュアルにはないイレギュラーなことがたくさんあり、そのときに、それまでもっているいろんな情報から、この場合は、この処理みたいに捌いていることも多いのです。が、それって上司からは見えない。これは誰にでもできる仕事ではありません。まずは、自分の仕事がどのくらいマニュアル化できるのかを考えてみてください。マニュアルにすれば誰にでもできるようになるので、やっぱり誰にでもできる仕事なのでは?と思うかもしれませんが、そんなにマニュアル通りにはいかないのが仕事です。不安がらずしっかりマニュアルにして、上司にまず仕事が複雑で「誰にでもできない」ことをわかってもらうこと。もし、じゃあ他の人にやってもらおうとなったら、それは、あなたに新しい仕事がくるチャンスなので、不安がらずにチャレンジしてみてください。

 

もし、上司にマニュアルをみせたりするのはハードルが高いという場合は、まずは自分で、自分の仕事をちゃんと棚卸して、自分が「誰にでもできる仕事」をしていないことを確認して、そんな自分を認めてあげてください。

 

あなたの仕事は誰にでもできる仕事ですか?

誰にでもできない仕事ですか?

誰にでもできると思われている仕事ですか?

いま、もし仕事をしているなら、

誰にでもできる仕事はしないのではなく、

誰にでもできないと思われる仕事に変えていく努力を。

いまから、仕事を探すなら、誰にでもできない仕事になる可能性がある仕事を。

 

 

人は見たいものをみて、聞きたいものを聞く

先日、尊敬するキャリアコンサルタントの工藤倫子さんのブログで青森スチューベンというブドウのことを初めて知りました。

作り続けて15年♪|キャリアカウンセラー 工藤 倫子のブログ ~RINKO KUDO~

ブドウといえば、瀬戸ジャイアンツとかシャインマスカットとか、岡山でおいしいブドウを買うことが多く、へ~青森でブドウなんだ。しかもこの時期にブドウあるの?という感覚で、九州でスチューベンなんてブドウは売ってないわー。と思っていました。

 

 しかし、それから3~4日後、近くのスーパーに入っている野菜屋さんでみつけましたよ。「スチューベン」青森で約7割が生産されているそうです。私が購入したものもやっぱり「青森産」でした。

www.kudamononavi.com

 この時期にブドウを売っていることすら、私の目にはとまっていなかったのですが、ちゃんとあるんですね。

 これって、多分、今までもこのお店には、売っていたのだと思うのです。そんなにどのスーパーや野菜屋さんに売っているものではないかもしれませんが、先週もそのお店で野菜を買ったし、おそらく、そのときにもあったのではないかと。

 でも、いままでは気が付かなかったのですね。そんなブドウがあったことに。

 それが、たまたま、工藤さんのブログを読んで、おいしそうだなと思ったことで、脳に、スチューベンというフックができた。そこに、スーパーにでかけて、何か買おうかと見ていた中で、包装の「スチューベン」という文字が飛び込んできた。つまり、フックに文字情報がひっかかったのです。

 

 これって、今回はたまたまブドウでしたが、仕事でもプライベートでも同じようなことが起きていて、結局、同じように情報が入ってきても、つまり、同じものをみても、みなかったことにされてしまうか(ま、意図的ではないです。気づかないだけ)、何か起きていると気が付くかは、フックがあるかないかに左右されるということなんです。

 

 あくまで私がスチューベンから学んだフックの増やし方

  ① 人間関係を広げる。あまり接しなかった人と接する

  ② なんでも興味をもって、見る、聞く、話す

 

 脳にあるフックの数が、情報処理の差になります。たくさんフックをつくるにはどうすればいいのか、あなたならではのフックの増やし方をみつけて、いままで気が付かなかったあなたのブドウをみつけてください。

 

 

森林散策カウンセリング!

自然とふれあうことに癒しの効果があることは、私自身もなんとなく感じていましたし、いろいろな本で読んできたのですが、今月の産業カウンセラー協会の会報誌の特集は「森で心を整える」。カウンセラーとしても、効果が?と驚きました。

 

記事によると「森林散策カウンセリング」というものがあるそうです。

森林散策カウンセリングとは、森林療法を基礎にする森林環境を利用したカウンセリング手法です。

クライエントが話したくないときは、カウンセラーはそれを受容し沈黙のまま森林を一緒に散策します。カウンセリングは女性限定。

詳細は

森林療法のカウンセリング・研究活動 — 樹づ木

 

 確かに、以前屋久島に行ったことがあるのですが、そこで出会った人と話しながら、森を歩くと、ふと初対面にもかかわらずいろんなことを話していたり。森というのは、ちょっと不思議な空間でした。

それが、山だと前に進むのが必死になるので(私の場合、体力のなさが原因だったりしますが)カウンセリングという感じではないですね。

 

 さて、この森林散策カウンセリングですが、東京農業大学造林学研究室 特別研究員の竹内啓恵さんによると

散策する中で得た気づきは、森で寝ころんだときに深まる傾向が強いですね。歩いているときに事柄をかみ砕き、一度外に置いて、寝ころんだときに自分に取り入れていく。実は森林散策カウンセリングでは自宅に帰ってから気づきを得るケースも少なくありません。

JAICO 産業カウンセリング 2017年12月 特集 森で心を整える P6より抜粋

 

 子供といっしょに公園にいって、芝生で寝ころんでいると、ふっと気持ちが軽くなることがあったのですが、それも森林の効果なのかもしれないですね。私の場合は、カウンセリングを森林でおこなった経験はもちろんありませんが、自然の力をうまく借りながら、気持ちを整えていくというのはとてもいいことだと思います。しかも体を動かすので、体力維持にもいいですし。

 もっとも、竹内さんも記事でおっしゃられていますが、 森林散策カウンセリングは、森とカウンセリング療法の知識が必要。そして、自然は危険でもある。

 最近は、広い公園に散策路が整備されていることも多いですので、記事にあるように、まずは、慣れ親しんだ公園からがお手軽でしょうか。

 カウンセリングではなくても、自然と触れ合うことで、自分のスイッチを意識してオフにすることで、心が整うことも多いと思います。ぜひ、年末の慌ただしい時期だからこそ、少しの時間散策をお試しください。

 

誰にでもできる仕事に時間を奪われないで

たまたま目にした求人広告でみた「誰にでもできる簡単な仕事です」「空いた時間に働けます」という言葉。おそらくこれまで専業主婦だったけど、働き始めようかしら?と思っている人がターゲット層なのでしょう。

 

でも、働き始めようと思っている人、特にこの人手不足で悩んでいる会社が多いなかで、そんな仕事をするのはもったいない。

「誰にでもできる簡単な仕事」が最初だけで、その後いろいろと仕事の範囲が広がるならいいのです。でも、多くは、何年勤めても誰にでもできる簡単な仕事が続くのです。

もちろん、最初のころよりは、捌く量が増えるかもしれません。

でも、やっぱり、誰にでもできる簡単な仕事は誰にでもできる簡単な仕事なのです。

 

もしこれから働きにでようかしら?と思っているのなら、ハードルが高くて気後れするかもしれませんが、面接に落ちる経験もたくさんするかもしれませんが、それでも、「誰にでもできる簡単な仕事」という言葉であらわされない仕事をお勧めします。

それは、誰にでもできる簡単な仕事は、不景気になったとき、一番先に奪われる仕事だから。不景気でなくても、もし、簡単な仕事は他の人や、技術(一番多いのはITでしょうか?)に奪われてしまう可能性が高いのです。

 

少しの期間働きたいだけ・・・であれば、簡単な仕事もいいかもしれません。でも、これから数十年働きたいと思うのあれば、誰にでもできる仕事ではない仕事をめざしましょう。

今は、行政やハローワークでいろいろな研修を安価で受けられます。少し勉強してみるのもいいかもしれません。

 その時間がなくて、すぐ働かなくては!という方は、誰にでもできる簡単な仕事を一定期間続けた後に、別の仕事へステップアップすることも考えてみてください。

転職に年齢は関係ないとはいいますが、やっぱり年齢の壁はあります。

誰にでもできる仕事に貴重な時間を奪われないでください。

 

 

やるかやらないか・・・

 

人事の仕事をしているといろんな課題に向き合います。

どの会社も今は、採用難。

定年後の再雇用や70歳まで働ける会社など、人にまつわる問題。

派遣社員や有期契約社員と社員との仕事や処遇のバランスの問題。

それに加えて、障害者雇用や、女性活用などダイバーシティの問題。

 

でも、どの問題に対応するにしても、会社として の人事戦略をどうするか次第です。

 

そしてイヤイヤするのではなくポジティブに。

再雇用だって、とりあえず働いてもらうのではなく、どうモチベーションを維持しながら、楽しく働いてもらうか。

腹をくくって、うちの会社は70歳まで働ける会社です。と定年を70歳にしてしまうのもあり。あるいは、60歳から65歳まで、1年契約にするなどせずに、定年を65歳に延長するのもよし。もちろん、処遇の問題と、本人の健康の問題はありますが、健康の方は、それを原因に雇用しないというケースはないという会社も多いはず。それにもかかわらず1年契約にする、処遇を引き下げるというのは、本人のモチベーション下がりますよね。

 

女性活用や障がい者雇用もそうです。政府の方針だから・・・ではなく、なぜうちの会社でやる意味があるのか。。。しっかり腹落ちしていることが大切です。

ウチにはいいひとがこない、採用できないと嘆いている会社は多いですが、そのうちの何割が本気でやる気があるのでしょうか?なりふりかまわず、採用に動いているわけではない、これまでのやり方を踏襲しているだけ、それでは、採用できるわけがありません。

 

結局のところ、採用がうまくいっている会社は、やるときめて、やっている会社です。

やってみる中には、制度や、会社の風土になじまないこともあるでしょうが、まずやってみる。そこからでなくては始まりません。

 

特に、女性活躍や障がい者雇用、採用については、制度設計と異なり、試行錯誤しやすい分野です。

うちの会社は、資金力がないから・・・。大手じゃないから。言い訳していても、何も始まりません。

今の時代は自分で、ビデオ編集もできるし、会社案内のパンフレットも自分でできる。コストをかけずにやる方法はいくらでもあります。まずやってみるところからはじめませんか。

 

 

その行動はあなたの何がそうさせるのか?

先日、やっとMBTIの認定ユーザーとなることができました。

今年3月頃にMBTIの認定ユーザーとなることを目指すことにして、トレーニングを受講したのが、5月。トレーニングは5日間。その5日目に試験があるのですが、なんと、それは不合格でした。トレーニング後にどこにもでかけず、毎日19時とか20時まであるトレーニングのあと、ホテルで深夜まで復習・暗記していたにもかかわらず、不合格。かなりショックでした。。。が、粘っこい性格が私の取り柄(単に、忘れっぽいともいいますが)

 9月に再試験を受けて、なんとか合格することができました。

 12月15日に認定ユーザーとなるための最後の研修を受講し、やっとMBTIを実施することができるようになりました。

 

 MBTIの認定ユーザーになろうと思ったのは、認定ユーザーしか実施できないということに価値があると思ったからですが、それ以上に、自分の性格というものをよく見つめなおす機会になったと思います。

 

 また、一緒に5日間学んだ方々との出会いも貴重でした。もう、自分をさらけ出しますので、楽しいですが、濃い5日間。関係はぎゅっと密接なものになったと思います。

 

 世の中にいろんなアセスメントや性格検査はありますし、私もいろいろと試したことがあります。私は、ストレングスファインダー→エニアグラム→MBTI→ストレングスファインダー(2回目)という順番で受けたのですが、ストレングスファインダーがどちらかというと行動をみるツールだとすると、MBTIは自分の内面をみるものですので、なぜその行動をとるのかが、すっきり理解できました。

私の場合、ストレングスファインダーだけだと、私はなぜこのような行動をとるのかわからなかったのです。例えば、私はストレングスファインダーの強みのトップ5に「収集」が入っているのですが、なぜ収集してしまうのだろう?というのが疑問でした。今回MBTIを学ぶ中で、私は情報を蓄積して、その中から判断軸を探していることに気づいたので、だから、収集したいのだとつながりました。もっとも、この理解の仕方自体も私の性格をよく表しています。

 

 行動の理由がわかったから、何?といってしまえばそれで終わりですが、自分の強みを知り、その強みの源泉がわかることで、より自己理解が深まったような気がします。

 

 せっかく手にいれた認定ユーザーの資格ですので、これからは、カウンセリングの中で使っていきたいと思います。

 

Mbtiはこんなものです↓

MBTIとは、性格検査の一つで、ユングのタイプ論を元にキャサリン・クック・ブリッグス(Katharine C.Briggs)とその娘イザベル・ブリッグス・マイヤーズ(Isabel B.Myers)の親子により、1962年に初版が完成していらい、世界45か国で用いられています。他の性格検査と異なるのは、結果はあくまできっかけにしかすぎず、それをもとに、自己の洞察を深め、自分のベストフィットタイプを探していきます。

 

 「ものの見方(感覚・直観)」と「判断のしかた(思考・感情)」及び「興味関心の方向(外向・内向)」と「外界への接し方(判断的態度・知覚的態度)」の4 指標であらわされ、16 タイプに分類して考えます。

 https://www.mbti.or.jp/what/

 

 

2018年は「まなミドル」

2018年のトレンド予測がリクルートホールディングスから発表されました。

 

美容や婚活などそれぞれの内容も面白いですが、一番の注目は「社会人学習領域」のトレンドワード!

 

なんと、「まなミドル」ですよ。

ミドルに微妙に反応してしまいましたが、「40代から50代」の伸び悩み感のある世代が、大学や専門学校で学び直し。という流れが加速するそうです。

 

若い世代は「今の仕事のため」に学ぶのでしょうけれど、「まなミドル」の学びは、将来に備える」ために学ぶ。

いままでだったら、40代~50代はもう定年を見据えて学ばない時期になっていると思うのですが、定年後も働くことを考えて、定年後の働き方や働く意味を考えて学び直す!日本も面白い時代になっていると思います。

 

予測の中でも発表されていますが、まなミドルの学びは「今ある経験や知識を、社外でも通用する価値に。」することが目的。

その手順は、

①経験・スキルの棚卸し

②知識・技能の体系化・理論化

③資格・学位に結晶化 だそうです。

 

私は③はともかく、①②のプロセスこそが重要だと考えています。

なんとなく、資格取得して迷走しないように、今ある経験やスキルをしっかり棚卸し、自分の関心や強みを活かし②③に繋げることこそが、将来の仕事につながるのです。

間違えても、資格の森に迷い込まないように。

 

そのためにも①の経験・スキルの棚卸しのために、キャリアカウンセラーを使ってほしいと思います。

www.recruit.jp