ウチの会社は違うから

人事という仕事で、いろいろと社内の変革を進めていこうとすると、「いや~、ウチでは無理」とよく言われます。そのウチでは無理な理由は、ウチは特殊だから、業種が違うし、などなど・・・。

 ウチの範囲が、部署のこともあれば、会社のこともある。

 でも、突き詰めていくと、そんなに特殊じゃなかったりします。

 だって、どの会社も、営業もあるし、開発もある。扱っている商品は違っても、同じように、お客様から連絡がきたら、すぐに対応しないといけない仕事、長いスパンでみないと結果がでない仕事、そんな仕事はたくさんあります。

 人数だって、このご時勢、余裕がある要員配置なんです!という部署は少ないはず。1人欠けたら、仕事がまわらないよ。という要員数の中で必死に仕事をしている人が大多数だと思います。

 だからこそ、働き方改革なのですが、「ウチでは無理」と一蹴されてしまいます。でも、私の転職経験の中で、ウチでは無理だけど、全部無理なわけじゃないのです。だって、それぞれの会社が、それぞれの強みをもって働いているのですから、当然働き方に対する考え方や方策も違う。それは当たり前です。

 

 よくいわれていることですが、

  ①同じような資料を同じように複数の部署が作っていないか。

  ②本社で一括してできる仕事は、一括して行えているか。

   データは支店で入力するが、細かい分析は本社。その分析結果を支店に

   戻して、支店がデータに補足するなど、工程毎に分業して効率化できないか。

  ③必要ない資料をたくさん作っていないか

 

 日本のある程度の規模の会社の忙しさって、お客様への仕事よりも、社内資料と社内の根回しに充てられているような気がするのは私だけでしょうか。

 もう、会議の場で決めない会議(だから、根回しが必要)、資料の説明だけで3時間みたいな意味のない会議も、フォントや色にこだわって、結局中身のない資料も、前年や、前々年どうだったかをまとめなおし、それに今年の内容を追加するというようなやたら量だけは多い資料も、全部やめてしまえば、少しは残業が減るような気がします。

 過去どうだったかって、すごく大事にされているのですが、もう、過去と時代背景も異なっているのだから、過去の踏襲はやめたほうがいいと思うのですよね。過去を資料に盛り込むから新しいことができなくなる。

 

 本気で変える気があれば、痛みは伴うけど変えられる。

 ウチの会社は違うから、の「ウチ」とは何でしょうか。「違う」のは何が違うのでしょうか。

 そこから見直すと変わるかもしれません。

 

 そして、じゃあやってみようと思った方へ

  ・あせらず

  ・味方を増やすこと

  ・上の理解がないという「ウチ」の会社は違うからと同じような

   思考停止ワードのワナにはまらないこと。

   理解がない上をなんとかするために、もっと上を味方にしたり、

   たくさんの味方で数を圧倒したり、いろいろ方策はありますよ。

  

 そして、なによりも、自分が頑張りすぎて疲れないこと。

 変革は痛みを伴うし、敵も増やします。もし、もう駄目だと思ったら、

 「一旦」引くことも大切。

  引き際を誤って手痛い失敗をしたことがある私からのアドバイスです。

 

 さて、今日もいい一日になりますように。