働き方改革のモヤモヤ その2

働き方改革が残業時間削減のようになってしまっている会社も少なくないと思います。

 

時間外削減を考えるとき、設備投資や人員増を考える、経営戦略を考えるという目線も、人事側としては忘れてはいけません。

表面にでている時間外に目が向きますが、時間外の要因をきちんと分析するところから始めないと問題の本質に行きつかないと考えています。

つまり、仕事の棚卸と、個人の工夫で乗り切れるもの、部署や会社全体での工夫(会議資料の削減、会議の参加者の厳選、報告資料の簡素化や共通化など)で乗り切れるもの、コストをかけて効率化するもの(システム化、オートメーション化など)、経営戦略として、考えなくてはいけないもの(利益率が低い事業のあり方など)いくつかの要因にわけて、まずは、個人や部署レベルでできるところで、そのくらい時間の削減ができるのかをよく分析・検討することだと思います。

 

今後は人件費もますます上がってくるでしょうし、そもそも少子高齢化の影響で、若い社員が入社しない可能性も高く、人件費ではなく、設備投資を行って解決せざるを得なくなってくるでしょう。

 

その時推進側に問われる姿勢は、ただ時間外を減らす効果としての設備投資ではなく、前工程・後工程まで見込んで、どこまで効率化できるか。難しいことですが、これからの人事は、ただ時間外を減らしましょう!定時に帰りましょう!ではなく、会社として、どこまでの投資が可能か、投資の結果どの程度人件費に影響がでるかそこまで考えることが求められています。

どうしても削減できない部分で何人必要か。自社でできないから、契約先に丸投げして、そこで業務をやってもらう・・・それでは本末転倒です。これからの人事は、より経営に近い存在になっていくでしょう。

これから先が楽しみです。