「問い」について考える その①

「作ることで学ぶ Makerを育てる新しい教育のメソッド」という本を読んでいたら、設問に関するとても興味深い内容が書かれていました。

よい設問とは何か(P81 より抜粋)

 最高の設問は、「学習者の好奇心、経験、発見、驚き、挑戦、あるいはジレンマからでてきます。・・・(中略)・・・教師たちは、あまりにも頻繁な硬直した設問や過度に規範的な態度によって、生徒たちのパワフルな学習の機会を奪いがちのようです。・・・(中略)・・・

長く複雑な、あるいはひどく説明的な設問は、「セレンディピティ」の可能性を下げてしまいがちです。もっとも豊かな学習は、自分の考えがおよばない場所に達したり、不測の障害に遭遇したりしたときに行われるものです。・・・(中略)・・・

 よい設問は学習者に負荷をかけるものではなく、自由にするものなのです。

 

 どうしても、ファシリテータ、研修担当者は、細かい設計と、設問を行いがちです。

ただ、研修がスキルアップ系というよりも、イノベーションを創出するような内容である場合、キャリア開発のように、個人個人によって異なる受け止めと今後の設計が前提となっているような場合、このような場合には、この研修(教育)によって、何を受講者にもたらせたいのかということに立ち返り、「その設問は、受講者を自由にするのか?」と問いかけてみる必要がありそうです。

 

 往々にして、

 細かい設計は、自分のため。

 厳密な設問は評価のため。

 

 では、

 ファシリテータであるあなた、教育や研修担当者であるあなたは

 受講者のために

 何をするのでしょうか。

 または、何ができるのでしょうか。