やる気を引き出すスピーチの秘訣!

ハーバードビジネスレビュー2018年1月号が届いていました。

 

1月!!2018年!!!!と、毎日のあわただしい日々の中で、改めて今年1年の早さに愕然としました。

 ざっとタイトルしか読んでいませんが、今号の中で面白い記事があったので、一部紹介します。

 

 「やる気を引き出すコミュニケーション 叱咤激励の技術」

 このタイトルだけで、会社の誰かに読ませたくなりませんか?

 

科学から見れば、必ず成功するスピーチのほとんどに三つの要素があることが判明した。それは、「方向性を示す」「共感を伝える」「意味付けを行う」である。

 

 方向性を示すとは、「不透明さを減らす言葉」を使うこと。たとえば、わかりやすい指示を出す、課題を正しく定義する、どのように業績を評価するかを詳しく説明して、目前の課題の取り組み方について正確な情報を与えること。

「共感を伝える」ことは、相手を人間として気にかけていることを示す。

「意味付けを行う」とは、ある仕事が重要である理由を説明することである。組織の目的や使命を相手の目標と関連づけることもその一つだ。

ハーバードビジネスレビュー 2018年1月号 P122 より抜粋・一部省略

 

 これは、スピーチでの話だけではなく、リーダーが(職場に限らず、地域でもいろんな場面で)1対1で話すときもポイントになると思います。

 フィードバックや1on1などを実施するときも同じで、まず「不透明さを減らす」「共感する」「意味づけをする」これができていないと、相手の気持ちを動かすことはできません。

 そのためには、自分がしっかりその3点を理解しているかが、重要になってきます。だって、わかっていないものは伝えられませんから。

 「一生のお願いだから・・・」とか「俺の顔に免じて今回だけは・・・」とか、たまにそんな話をする人をみかけることがありますが、(それもビジネスの場で)それでは動かないということですね。大したことがない依頼であれば、それでもいいのかもしれませんが、本当の意味で人を動かすときは、しっかりした共感と意味づけがないと人は動いてくれません。

 意味づけというと、その人のためになることを意味づけと理解されるかもしれませんが、それが、組織にどのように貢献するか、または、依頼しているあなたにどれだけ必要かでもいいと思います。自分の行動が、それだけの影響を持つ!ということで、人は心を動かされるものです。

 フィードバックの際も、人事だったときに、よく聞いていたのが、「課長は仕事をわかっていない」ということです。課長がたたき上げの場合は、仕事を熟知しているかもしれませんが、そういう例は少なく、他の部署から異動してきたり、同じ部署であっても課長になれば仕事の範囲が広がるわけですから、そんなにすべての仕事を熟知しているわけではないのは当然です。でも、「わかってくれている」と思わせている課長もいれば、「わかってくれていない。ダメな課長」と思わせている課長もいる。この違いは、仕事を理解しようとしているか。です。普段から、何をしているかよく見ているか。普段のコミュニケーションから、何が大変なのか、困っているのか、よく観察しておくこと。その時間がないという意見も多いと思いますが、その時間を作り出すために、効率化すること。

 

 そして、部下の観察とコミュニケーションが自分の仕事だと思うこと。

 

 それにつきます。

 年末、そして新年といろんな場で挨拶することが増える方も多いと思います。その挨拶が、相手の気持ちを動かし、行動を促すことが目的であれば、

「不透明さを減らす」「共感する」「意味づけをする」この3つができているか、今一度見直してみてはいかがでしょうか。