無期契約にする?しない?

来年4月には無期転換ルールの適用になる、有期契約の従業員が多数でてくる予定です。

どの会社の人事も、多分今ぐらいの時期には、会社としてどのような対応をするか検討が終わっているはず。

 

無期転換ルールは、同一の使用者(企業)との間で、有期労働契約が5年を超えて反復更新された場合、有期契約労働者(契約社員、パートタイマー、アルバイトなど)からの申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換されるルールのことです。(厚生労働省のホームページより抜粋)

 

ただ、無期契約になったあとに、処遇が変わるかは、会社によって違います。

おそらく、処遇はそのままという会社が多いのではと私は予想していますが、無期契約となったときに、有期契約との処遇を同じにしていいのか、仕事の内容も同じなのか、変えるのか、じゃあ、社員との違いは?と人事としては、頭を悩ませていると思います。

特に、有期契約が多い業種の場合、有期契約でも、1年契約、3~半年契約など契約期間が異なる人が混在していたり、呼び名も、パート社員(実際はフルタイムだったりする)、契約社員準社員などなど、会社によって複数の呼び名があったりします。

それに、加えて、派遣社員の方がいる。

 後から、入社したパートさんが、ベテランの有期契約社員よりも時給が高かったり(単に集まらないので単価をあげたパターン)、人手不足も相まって、人事制度は社員だけみるとしっかりしているけど、派遣、有期契約社員~社員までの層でみると、賃金の逆転があったり、仕事の分担ができていなかったりと、かなり、制度疲弊を起こしている企業が多いように思います。

 

 話が脱線しましたが、今有期契約の方は、来年4月以降に自分が無期契約になる権利があるのか?あるとしたら、会社は、それに対してどういう対応を考えているのか、しっかり情報を入手してくださいね。

 会社の考え方によっては、最悪は、権利が発生するまえに、辞めなくてはいけなくなるかもしれません。それで、いいと思うかは、個人の考え次第ですが、よほどメリットがない限りは、その会社は人を大切にしない、つまり、長く勤めるに値しない会社だと思います。

 これからは人手不足の時代です。しっかり従業員に権利がいつ発生するのか、権利が発生して、無期契約にしたとき、処遇はどうなるのか?定年はどうなるのか?などしっかり説明してくれる企業が、最終的には、人から愛される企業になるのではないでしょうか。従業員に会社へのコミットメントを求めるのであれば、会社も従業員に誠実であるべき・・・それが私の考えです。という話をこの間したら、きれいごとだ、人事としては、まだまだだと、ばっさり斬られてしまいました。経営目線でみると、無期契約化するリスクは、わかるのだけど、割り切れない私です。

 

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