「社員のバーンアウトは企業の問題」
少し古い記事ですが、ハーバードビジネスレビュー 9月号の特集は「燃え尽きない働き方」でした。
その中の「社員のバーンアウトは企業の問題」という記事がありました。
「社員のバーンアウトはよくある現象だが、企業はそれをより一般的な組織的課題としてではなく、人材管理の問題、あるいは個人の問題として処理する傾向がある。しかし、それは間違いだ。」と。
そして、バーンアウトが多発する企業の内部に次の3つの原因があると述べられています。
「1)行き過ぎたコラボレーション
2)時間管理規律の緩み
3)最も有能な社員に膨大な仕事量が集中しがち 」
これって、あなたの会社のあるあるネタではないですか?
この記事で紹介があっていますが、ある職務の途中で、別の職務に切り替えると、全部終わらせるのにひつような時間が25%も増えるそうです。マイクロソフトの研究では、メールで中断した後、重要なプロジェクトに戻るには、平均して15分かかるそうです。
あなたの会社は、メールの宛先に何人の人をいれますか。そして、その写しに何人の人が入りますか。
対して重要ではない(コスト増にならない、これまでの方針とぶれない)依頼のメールに、たくさんの人が入っているようだと、バーンアウト者多発組織として要注意サインかもしれません。
対策としては、会議の必要性や参加者の厳選、長さの再設定、そして、チームを再編成し、やる気と実績のある社員を同じチームにして、最も優先順位の高い職務に当たらせる などが挙げられています。
が、私が一番必要と思うのは、最後にあげられていた「文化とコーチング」。「時間に関する新たな文化の規範を確立し、誰にとっても時間は重要なリソースであることを明らかにする」。
もっというと、権限と権限委譲をしっかりするということ。そして、上司は部下に任せる、部下は上司に報告する風土をつくるということかと思います。
メールを読んで返信している時間をもったいないと感じているなら、
・年間の業務計画を見直す
・自分が知らないといけないこと、判断しないといけないことを整理する
・業務計画の中で、部下が実施していること、部下にこれは報告してほしいということを整理する
・部下に任せることを伝える(任せっぱなしではなく、ここは報告して、相談してということもちゃんと伝える)
とことからはじめてみてはいかがでしょうか。
ここまで、書いていて、私の失敗を思いだしました。
部下に任せて、相手(社内)と直接話をさせていたら、その相手から、私がメールで依頼したのはあなたですよねとえらい権幕で怒られたことが。
ルーチン業務で、相手は前年担当した私に依頼してきたので、今年は、あなたが担当よと部下に任せていた(もちろん部下の内容はチェックしていた)が、相手にはおざなりにしているとうつったようです。
それ以来、任せるときは、相手にも、「今回から、〇〇に任せることにしたので、よろしく。必要に応じて私もフォローしますが、できるだけ任せる方針ですので、何か不都合があったり取りすすめで困ることがあれば、ご連絡ください。」程度の挨拶が必要だと思うようになりました。もちろん、部下や任せる人が、その仕事の相手と関係性ができていて、あえて、そんな挨拶が不要なこともありますが。
ちょっと面倒な気がしますが、そのひと手間が、気持ちよく仕事し、時間短縮になりますよ。私の若い時の手痛い失敗からのアドバイスでした。